気管支喘息
気管支喘息

「風邪は治ったはずなのに、咳だけが何週間も続いている」
「夜中や明け方に、息苦しくて目が覚める」
「呼吸をすると、のどの奥でゼーゼー、ヒューヒューと音がする」
このような症状が続く場合、それは単なる風邪ではなく「気管支喘息(ぜんそく)」かもしれません。
喘息は、子供の病気というイメージがあるかもしれませんが、実は大人になってから突然発症する「成人喘息」が非常に増えています。
東京町田アーク内科・呼吸器クリニックでは、日本呼吸器学会 呼吸器専門医および日本アレルギー学会 アレルギー専門医の資格を持つ院長と昭和医科大学藤が丘病院の呼吸器内科医が、専門的な検査機器を用いて正確な診断を行います。
「もしかして喘息かも…?」と不安な方は、症状が悪化する前に、ぜひ一度ご相談ください。

気管支喘息とは、空気の通り道である「気道(気管支)」に慢性の炎症が起きている病気です。
健康な人の気道は広く空気がスムーズに通りますが、喘息の患者様の気道は、アレルギーやさまざまな刺激によって常に赤く腫れ上がり、火傷をしているような状態になっています。
そのため、少しの刺激(冷たい空気、ホコリ、ストレス、タバコの煙など)で気道がキュッと狭くなり、激しい咳や「ゼーゼー・ヒューヒュー(喘鳴:ぜんめい)」といった息苦しい発作を引き起こします。

喘息の症状がない時でも、気道の「炎症(火種)」はくすぶり続けています。
治療をせずに発作を繰り返していると、気道の壁がだんだんと分厚く、硬くなってしまいます。これを「気道のリモデリング」と呼びます。一度硬くなった気道は元に戻らず、少しの刺激でも重症の発作を起こしやすくなってしまうため、「発作が起きた時だけ薬を使う」のではなく、「日頃から炎症を抑え続ける」ことが非常に重要です。

喘息の症状は、時間帯や季節によって変化しやすいのが特徴です。以下の項目に当てはまるものがあれば、喘息の可能性があります。
その他にも、喘息を疑う患者さんに対するチェックリストとして、
これらも大事なポイントになってきます。
(出典:喘息診療実践ガイドライン2024 日本喘息学会)

喘息の発作を引き起こす引き金(トリガー)は、人によって異なります。当院では、問診やアレルギー検査を通じて、患者様ご自身の悪化要因を見つけるお手伝いをします。
アレルゲン(アレルギーの原因物質)
ハウスダスト、ダニ、花粉(スギ・ヒノキなど)、カビ、ペットの毛やフケ
気象条件
急な冷え込み、寒暖差、気圧の変化(台風など)
生活環境
タバコの煙(受動喫煙も含む)、強い香水や柔軟剤のにおい、排気ガス
その他
風邪などの感染症、過労や強いストレス、激しい運動、アルコールの摂取、特定の解熱鎮痛薬(ロキソニンなどによるアスピリン喘息)

「長引く咳」の原因が喘息かどうかを見極めるため、当院では呼吸器専門クリニックならではの充実した検査機器を揃えています。
実は、他院で喘息かも?といわれていたが、喘息ではなく実はほかの病気であったり、喘息の治療をされていても不十分のため治らない、なんてこともあります。
喘息で問診はとても大事ですが、とくに大事な検査値は喘息のバイオマーカーといわれている、
といわれています。
これら3つのどれが高いかによって喘息の種類(フェノタイプ)を分類することで治療方針が変わります。
息を「フーッ」と機械に吹き込むだけで、気道のアレルギー性炎症の程度を数値化できる検査です。喘息の診断や、治療がしっかり効いているかの効果判定に非常に役立ちます。痛みもなく、小さなお子様からご高齢の方まで簡単に受けられます。
当院ではチェスト社のNiox Veroを導入しています。
FeNO検査の正常値は成人と小児で異なりますが、成人では平均値が15ppb程度といわれています。
喘息の診断に使う場合、喘息を疑う症状があり、未治療の場合 →22ppb以上で喘息の可能性が高く、37ppb以上であればほぼ確実に喘息といえます。また未治療で50ppbを超えてくると、ステロイド吸入治療がよく効くだろうという判断にもなります。逆に22ppb以下などで低い場合は、喘息の中でも吸入ステロイドが効きにくいフェノタイプであったり、または喘息ではない別の疾患を考える必要もあります。
治療効果判定に使う場合は、20~30程度で良好な推移といえます。
息を大きく吸って、勢いよく吐き出すことで、肺の活量や気道の狭さ(空気の通りやすさ)を調べます。喘息とCOPD(たばこ肺)を見分けるためにも重要な検査です。
気管支の抵抗を調べる検査です。
当院には16列マルチスライスCTを完備しており、予約不要・即日で撮影が可能です。長引く咳の原因が、喘息ではなく肺がん、肺炎、結核、非結核性抗酸菌症などの別の病気ではないかを、画像でしっかりと確認します。
血液検査では好酸球数の他に、総IgE数を調べます。また何に対してアレルギー反応を起こしているのか(ダニ、花粉、食物など)を血液検査で特定します(View39、CAP16など)。原因を知ることで、日常生活での対策(環境整備)が可能になります。
喘息治療のゴールは、「発作を止めること」ではなく、「発作が起きない健康な人と同じ生活を送ること」です。
そのためには、役割の異なる2種類の薬を正しく使い分けることが不可欠です。
喘息治療の主役です。気道の炎症(火種)を鎮め、発作を予防するために毎日継続して使用します。そして最も大事なことは、喘息は飲み薬では治りません、炎症が起きているところへ直接治療をふきかける、吸入薬が大事です。
現在はこれらの配合剤(ICS/LABA、ICS/LABA/LAMA)が主流です。
(上記には慢性気管支炎・COPDへの適応薬も含まれます)
発作が起きて「ゼーゼー・息苦しい」時に、一時的に気管支を広げて症状を和らげる即効性のある吸入薬です。
例:メプチンエアー・サルタノールなど
※注意:レリーバーはあくまで「その場しのぎ」の薬であり、炎症を根本から治す力はありません。
レリーバーを使う回数が多い=喘息のコントロールが不良というサインです。
喘息の治療では、先ほど挙げた検査の数値だけがすべてではありません。患者さんの自己評価も大きく治療方針に影響します。そのため、当院では気管支喘息・咳喘息・長引く咳の患者さんには、診察前にACTという自己評価シートを記載していただきます。

「吸入薬を毎日正しく使っているのに、どうしても発作が起きてしまう」
「強いステロイドの飲み薬が手放せない」
このような「難治性・重症喘息」の患者様に対し、当院では生物学的製剤(注射薬:ヌーカラ、ファセンラ、デュピクセント、テゼスパイアなど) による治療も積極的に行っています。アレルギーや炎症を引き起こす大元の物質をピンポイントでブロックするお薬で、劇的な症状改善や、ステロイド内服薬からの離脱が期待できます。
院長は大学病院で数多くの難治性喘息の患者様を診療してきた経験がありますので、「遠くの大きな病院に行かなくても、当院で高度な治療」を受けていただけます。
ただし、高額なお薬であるため、適応は慎重になります。高額療養費制度などを使って導入します。
2026年現在、本邦で使用できる気管支喘息に対する生物学的製剤(注射製剤)は上記5種類があります。
こちらの図は喘息診療実践ガイドラインからお借りした喘息のメカニズムの図になりますが、喘息はさまざまな炎症細胞やサイトカインにより炎症が起こり、気管支平滑筋が収縮することで気管支が狭くなります。これらのさまざまな経路(カスケード)をブロックする薬が生物学的製剤なのです。
抗IgE抗体であるオマリズマブ(ゾレアⓇ)は、IgE抗体を介した獲得免疫系の経路を阻害しますが、それ以外のTh2や好酸球を介した炎症の経路を直接は阻害しません。
抗IL-5抗体であるメポリズマブ(ヌーカラⓇ)と抗IL-5レセプター抗体であるベンラリズマブ(ファセンラⓇ)は、好酸球の産生を抑える働きがありますが、マスト細胞を介するアトピー型喘息への効果は限定的です。ファセンラは好酸球を破壊してゼロにするのが特徴で、好酸球がとても高い方には抜群に効果があると考えます。
抗IL-4、IL-13レセプター抗体であるデュピルマブ(デュピクセント)はTH2とILC2から産生されるIL-4、IL-13が関与する経路をブロックします。IL-4、IL-13は抗体を産生するB細胞のクラススイッチにもかかわっており、IgE抗体の産生を抑えます。つまりは抗原抗体反応を介したアトピー性の炎症経路だけではなくTh2・ILC2を介した好酸球性の炎症経路もブロックするため、より多くのフェノタイプの重症喘息患者への効果が期待されます。抗TSLP抗体であるテゼペルマブ(テゼスパイアⓇ)は、カスケードの上流をブロックすることで幅広いフェノタイプの喘息に対して効果があると言われています。
重症喘息治療は奥が深いですし、専門的知識が必要になります。気になる方は院長に相談してくださいね!
「喘息の治療は、マラソンのようなものです」
吸入薬の使い方が難しかったり、毎日続けるのが面倒になったりすることもあると思います。当院では、「吸入指導」を丁寧に行い、患者様のライフスタイルに合わせて「1日1回で済む薬」など、無理なく続けられる治療をご提案します。
少し吸ってしまったタバコのこと、吸入をサボってしまったこと、怒ったりしませんので正直にお話しください。一緒に、きれいな空気の肺を取り戻しましょう。
長引く咳や息苦しさでお困りの方は、お気軽にご相談ください。WEB予約・お電話にて承っております。
〒194-0045 東京都町田市南成瀬5-33-1 南成瀬メディカルヴィレッジ東棟1階
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